ピアノ、と聞いて皆さんが最初に思い浮かべるのはどんな姿でしょうか?きっと、ツヤツヤと光る「真っ黒な大きな箱」ですよね。音楽室でも、コンサートホールでも、テレビの中でプロが弾いているのも、そのほとんどが黒色です。

でも、ちょっと不思議だと思いませんか?ギターには赤や青、サンバーストなど多彩な色があるのに、ピアノだけはどうして頑なに「黒」を守り続けているのでしょうか。実は、ピアノが黒くなったのには、歴史的な流行や、意外な「日本との関わり」、そして演奏者を美しく見せるための計算があったのです。今回は、ピアノの「色」に隠された物語をお話しします!

1. かつてのピアノは「家具」だった?木目の時代

古いピアノ

意外かもしれませんが、ピアノが誕生した当初、色は黒ではありませんでした。18世紀頃のピアノ(フォルテピアノ)は、マホガニーやウォルナットといった高級な木材で作られ、見た目は完全に「豪華な木製家具」でした。

当時のピアノは、貴族のサロンなどに置かれる調度品の一つ。部屋の豪華な椅子やテーブルに合わせて、美しい木目を活かしたデザインが主流だったんです。現代でも、たまに茶色の木目調のアップライトピアノを見かけることがありますが、あれは当時の「家具としてのピアノ」の名残とも言えるんですよ。もし当時の人が現代のコンサートホールに来たら、「なぜあんな黒い大きな塊が真ん中にあるんだ?」と驚くかもしれませんね。

2. 黒いピアノのルーツは日本!?「ジャパニング」の影響

ピアノを黒くする漆

さて、ここからが面白いお話です。ピアノが黒くなり始めたきっかけの一つに、実は東洋の「漆(うるし)」が関わっています。

17世紀から18世紀にかけて、ヨーロッパでは日本の漆器や中国の磁器が大流行しました。漆黒の美しさに魅了されたヨーロッパの人々は、自分たちでもあの黒さを再現しようと試行錯誤しました。これを「ジャパニング(Japanning)」と呼びます。 ピアノのメーカーも、「この漆のような深い黒をピアノに塗ったら、最高にクールで高級感が出るのでは?」と考えたわけです。日本由来の「黒」が、遠く離れたヨーロッパで楽器のスタンダードになっていった…と思うと、なんだかワクワクしてきませんか?

3. なぜ黒が勝ったのか?ステージでの美学と実用性

19世紀後半になると、ピアノはサロンから大きな「コンサートホール」へと飛び出します。ここで「黒」が圧倒的な地位を築いたのには、実利的な理由もありました。

  • 演奏者を引き立てる: 黒いピアノは、その横で弾くピアニストや、燕尾服・ドレスを最も美しく引き立てます。楽器が主張しすぎず、主役である「人間」を際立たせる色だったのです。
  • 傷や汚れが目立ちにくい: ピアノは非常に重く、移動も大変です。黒い鏡面仕上げは、小さな傷を修復しやすく、手入れをすればいつまでも新品のような輝きを保てるという利点がありました。
  • 照明の反射: ステージの強い照明を浴びたとき、黒い鏡面は程よく光を反射し、楽器自体がオーラを放っているかのように見えます。これが「ピアノ=威厳がある」というイメージを定着させました。

4. 2026年の今、再びカラフルなピアノが注目される理由

名古屋駅のストリートピアノ

名古屋駅のストリートピアノ

さて、2026年現在のピアノ事情を見てみましょう。長らく続いた「黒一強時代」ですが、最近では少しずつ変化が起きています。ストリートピアノの普及やSNSでの発信が増えたことで、赤や青、中にはアーティストがペイントを施したアーティスティックなピアノを見かける機会が増えました。

「クラシック=黒」というルールから解放されたポップスピアノの世界では、色は自己表現の一部です。自分のラッキーカラーのピアノを弾いたり、お部屋のインテリアに合わせたパステルカラーの電子ピアノを選んだり。黒が「伝統」なら、カラフルな色は「自由」の象徴。ピアノの色選びも、ファッションと同じくらい自由になってきているんですね。

5. まとめ|黒は、音楽を引き立てる最高の「額縁」

なぜピアノは黒いのか。それは、かつての流行、手入れのしやすさ、そしてステージ上での演出効果といった、長い歴史の中で磨き上げられた「必然の形」だったのです。いわば、ピアノにとっての黒は、絵画を引き立てるための「究極に美しい額縁」のようなものと言えるかもしれません。

あなただけの色で、ピアノを楽しみませんか?

Hanaポップスピアノでは、伝統も大切にしながら、何よりもあなたの「個性」を尊重したレッスンを行っています。黒いピアノも、カラフルなキーボードも、奏でる音があなたの心の色であれば、それは最高の音楽です。一緒に、あなたらしい音色を探してみましょう!

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