料理をするのに「グラム」や「小さじ」を知る必要があるように、音楽の世界にも独自の「単位」がたくさん存在します。楽譜を読むとき、あるいはバンドやセッションの現場で、「あと2小節待って!」「BPMは120で」「とりあえずひと回しやってみよう」なんて言葉が飛び交うのを聞いたことはありませんか?

音楽に詳しくない方からすると、「BPM? ひと回し? どういう単位?」と頭の中にクエスチョンマークが並んでしまうかもしれません。でも、これらの単位を知っておくと、音楽の構造が驚くほどクリアに見えてくるんです。今回は、基本の基準から現場特有のユニークな呼び方まで、知っておくと役に立つ「音楽の単位」をまとめて解説します!

1. リズムの基本単位:拍・小節・BPM

まずは、音楽の「時間」を刻むための単位です。これが分かると、曲のテンポや長さが理解できるようになります。

  • 拍(はく): 音楽の最小の鼓動です。メトロノームが「ピッ、ピッ」と鳴るその一打が1拍。心臓のドクンドクンというリズムに近いですね。
  • 小節(しょうせつ): 拍をいくつかまとめた「箱」のことです。ポップスの多くは4拍で1小節。楽譜の縦線で区切られたひとつの部屋だとイメージしてください。
  • BPM(ビーピーエム): 曲の速さを表す単位です。「Beats Per Minute(1分間に何拍打つか)」の略。BPM60なら1秒に1拍(時計と同じ)、BPM120ならその倍の速さです。

「この曲、意外と速いね」と言う代わりに「BPM160くらいある?」なんて言えると、ぐっと音楽人らしく聞こえますよ(笑)。

2. 音の高さと距離の単位:半音・全音・オクターブ

次は「音の高さ」に関する単位です。ピアノの鍵盤を想像すると分かりやすいですよ。

  • 半音(はんおん): ピアノの鍵盤で、すぐ隣にあるキーとの距離です。白鍵からすぐ隣の黒鍵へ行くのが半音。音楽における「最小のステップ」です。
  • 全音(ぜんおん): 半音2つ分の距離です。白鍵から、黒鍵をひとつ飛び越えて隣の白鍵へ行くのが全音。階段でいう「一段飛ばし」のような感覚ですね。
  • オクターブ: 「ド」から、その上の「ド」までの距離です。音の名前は同じなのに、高さが違う。この不思議な「一回り」をオクターブと呼びます。

3. 関係性を表す単位:度数(ディグリー)

音楽の理論でよく使われるのが「度(ど)」という単位です。これは2つの音の「距離」を表します。

自分自身を「1度」と数え、そこから数えて何番目の音かを表します。「ド」から見て「レ」は2度、「ド」から見て「ミ」は3度。ハシゴを何段登ったか、という数え方ですね。
「この曲、最後は3度上げてハモって!」なんて指示が出たときは、「今の音から、自分を入れて3つ上の音を弾いて」という意味になります。

4. 現場で飛び交う慣例的な単位:〇メロ、ワンコーラス

教科書には載っていないけれど、音楽の現場で頻繁に使われる「慣例的な単位」もあります。これが分かれば、あなたも「通」の仲間入り!

  • 〇メロ、落ちサビ: 単位というより構成名ですが、楽曲のセクションに名前を付けて呼びます。曲の始まりの部分はAメロ、サビにつながる部分はBメロ、というように。落ちサビとは、最後の盛り上がりの前に、楽器の音を減らしてボーカルを際立たせる部分のことです。現場では「落ちサビから入ろう」といった具合に、場所を特定する単位のように使われます。
  • ワンコーラス: 曲の「1番」のことです。Aメロ、Bメロ、サビ、といった一連のまとまりを指します。「とりあえずワンコーラスだけ録ってみよう」は、「1番の終わりまで演奏して」という意味。ひと回し(ひとまわし)ということもあります。

こうした慣習的な言葉は、音楽家たちが効率よくコミュニケーションをとるために生まれた、いわば「合言葉」のようなものです。

5. まとめ|単位を知れば、音楽との距離がグッと縮まる

音楽で使う単位の数々、いかがでしたか? 最初は難しく感じるかもしれませんが、「拍は心臓の鼓動」「小節は部屋」「BPMはスピードメーター」といった具合にイメージしてみると、意外とすんなり入ってくるはずです。

これらの単位を知っていると、ただ曲を聴くだけでなく、「あ、ここは4小節の繰り返しなんだな」「今の転調は半音上がったんだ!」といった発見が生まれます。その発見こそが、ピアノを弾くときや音楽を深く楽しむときの最高のスパイスになります。ぜひ、今日から好きな曲を聴くときに、これらの「単位」を意識してみてくださいね。

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