2026.1.15
日本を代表する音楽ユニット「スキマスイッチ」。ボーカル大橋卓弥さんの力強い歌声を、隣で支え、彩り、時にはリードするのが、アフロヘアーがトレードマークのピアニスト、常田真太郎(ときた しんたろう)さんです。
スキマスイッチの楽曲を聴いていると、ピアノの音がとにかく「歌っている」ことに気づかされます。しかし、常田さんにはプロのピアニストとしては意外すぎる過去があるのをご存知でしょうか。今回は、彼のピアノがなぜこれほどまでに多くの人を惹きつけるのか、その秘密に迫ります。
目次
1. 意外な経歴:高校から始めた「遅咲き」のピアニスト
プロのピアニストと聞くと、「3歳から英才教育を受け、音大を卒業して……」というエリートコースを想像しがちです。しかし、常田さんは全く違います。彼が本格的に鍵盤に触れ始めたのは、なんと高校生になってからでした。
もともとは柔道に打ち込むスポーツ少年だった常田さん。音楽に目覚めたきっかけは、高校の文化祭でバンドを組んだことだと言われています。プロの世界では、高校スタートというのは極めて異例なほど遅い時期です。しかし、この「遅いスタート」こそが、後の「常田流ポップスピアノ」を生む鍵となりました。伝統的なクラシックの枠に縛られず、自分がカッコいいと思う音、歌に合う音を自由に探求する土壌がそこにあったのです。
2. 「ピアノが下手だった」と言われる理由とその真実
ファンの間やインタビューで時折、「常田さんは最初はピアノが下手だった」というエピソードが語られることがあります。実はこれ、半分はご本人が謙遜を交えて語っている事実でもあります。
スキマスイッチ結成当初、相方の大橋さんはすでに圧倒的な歌唱力を持っていました。それに対し、常田さんは「複雑なフレーズを弾きこなす」という技術面では、まだ発展途上だったと言います。本人も「当時はコードを追うのが精一杯だった」と回想しています。
しかし、ここで重要なのは、ポップスにおいて「ピアノが上手い」とはどういうことかという視点です。たとえ難しい指の動きができなくても、常田さんには「どんな音を重ねれば大橋の声が一番輝くか」を見抜く、天才的なサウンドプロデュース能力がありました。技術的な不足を、感性とアレンジ力で補い、それ以上の価値を生み出していたのです。
3. 常田ピアノの真骨頂は「アレンジ」と「リズム」にある
常田さんのピアノを象徴する魅力は、一言で言えば「パーカッシブなリズム感」と「緻密なアレンジ」です。彼の弾くピアノは、時に打楽器のように力強く、心地よい跳ねるようなリズムを生み出します。
特にスキマスイッチの名曲『奏(かなで)』や『ガラナ』などを聴くと分かりやすいのですが、ピアノが単なる伴奏にとどまらず、楽曲の「顔」として機能しています。コード(和音)の選び方ひとつとっても、どこかジャズやブルーノートを感じさせる「渋み」があり、それが大橋さんの真っ直ぐな歌声と混ざり合うことで、スキマスイッチにしか出せない「青臭くも洗練されたサウンド」が完成するのです。
「自分はピアニストというより、アレンジャー(編曲家)でありたい」という彼の言葉通り、ピアノ1台でオーケストラのような広がりを感じさせる構成力こそが、彼の真の凄さだと言えるでしょう。
4. ポップスピアノは「技術」がすべてではない
常田真太郎さんの歩みは、これからピアノを始めようとしている大人の方にとって、大きな希望になります。「指が動かないから」「もう大人だから」と諦める必要はないのです。
もちろん、プロデビュー後の常田さんが血の滲むような練習を重ね、今や超絶技巧をも手に入れていることは間違いありません。しかし、彼が多くの人に愛された出発点は、「音楽をどうデザインするか」というクリエイティブな姿勢でした。ポップスピアノの本質は、速く弾くことではなく、誰かの心に寄り添う音を鳴らすことにあります。
スキマスイッチのピアノを聴いてワクワクするのは、そこに「弾く喜び」と「相手(ボーカルや聴き手)を喜ばせたいという想い」が溢れているからではないでしょうか。
5. スキマスイッチのピアノに関するFAQ
Q: 常田さんは独学でピアノを覚えたのですか?
A: 完全な独学ではありませんが、いわゆるクラシックの教育課程とは異なるルートで習得されています。 高校時代にバンドを組んだことをきっかけに、コード譜(記号で書かれた楽譜)を見ながら独学に近い形でピアノを始め、後に作曲やアレンジを専門的に学ぶことでその才能を開花させました。実践の中で実力を磨いてきた「叩き上げ」のプレイヤーです。
Q: スキマスイッチのピアノを真似して弾くコツはありますか?
A: メロディよりも「リズム(グルーヴ)」を意識することです。 常田さんのピアノは、1拍目や3拍目を強調するだけでなく、裏拍(シンコペーション)を多用して「ノリ」を出しています。まずはコードをしっかりと押さえながら、ドラムの音を聴くようにピアノを弾いてみると、あの独特の雰囲気に近づくことができます。
大人からでも、ポップスピアノは楽しめる!
常田真太郎さんのように、型にとらわれず「自分だけの音」を奏でてみませんか?
Hanaポップスピアノでは、初心者の方でもコードを使って自由にピアノを楽しめるレッスンをご提案しています。
あなたの「好き」を形にするピアノレッスン。まずは無料体験から!

