2025.12.4

ピアノを弾いていて、「なんだか響きが単調だなあ」「もっとドラマチックな演奏がしたいのに、何かが足りない」と感じたことはありませんか?

楽譜通りに弾いているはずなのに、プロの演奏と比べると、どこかあっさりしすぎている……。そんな悩みを抱えるピアノ初心者の方に、今日はとっておきの「魔法のスパイス」をご紹介します。

その名は、sus4(サスフォー)

名前だけ聞くと、「うわっ、音楽理論の難しい話?」と身構えてしまうかもしれません。でも、安心してください。実はこれ、指を一本動かすだけで誰でも簡単に弾ける上に、驚くほど演奏がプロっぽくなる裏技なんです。

今日は、このおしゃれで便利な「sus4」コードの簡単な弾き方と、曲をドラマチックにする使い方について、わかりやすく解説していきます。

目次

  1. 「sus4(サスフォー)」ってどんな音?
  2. 3秒で覚えられる!sus4の簡単な弾き方
  3. ここが一番おいしい!sus4を使うタイミング
  4. 「解決」する快感を味わおう
  5. まとめ:今日からあなたもアレンジ上手

1. 「sus4(サスフォー)」ってどんな音?

まずは、このコードがどんな「雰囲気」を持っているかイメージしてみましょう。

普通の明るいコード(メジャーコード)が「安定した、座り心地の良い椅子」だとしたら、sus4は「ちょっと浮いているハンモック」のようなものです。

専門的な話を少しだけ噛み砕くと、「sus(サス)」は「Suspended(サスペンデッド)」の略。「吊り上げられた」とか「浮遊した」という意味があります。

その名の通り、このコードを弾くと、なんだか「宙ぶらりんで、まだ話が終わっていない感じ」がするのです。

この「まだ終わりたくない!」「次に何か言いたい!」という強い引力が、聴いている人の心をグッと掴むドラマを生み出します。

2. 3秒で覚えられる!sus4の簡単な弾き方

では、実際にどうやって弾くのかを見ていきましょう。

ここでは一番分かりやすい「ド・ミ・ソ(Cメジャー)」の和音を例にします。

  1. まず、右手で普通の「ド・ミ・ソ」を押さえてください。(親指でド、中指でミ、小指でソ、という形が一般的ですね)
  2. 真ん中の「ミ(中指)」を、すぐ右隣の「ファ(薬指)」に変えてください。
  3. 「ド・ファ・ソ」と弾きます。

はい、これで「Csus4(シー・サスフォー)」の完成です!

簡単すぎて拍子抜けしましたか?

そうなんです。基本の和音の「真ん中の音を、ひとつ右(高い方)の鍵盤にズラすだけ」。これだけで、あのおしゃれな響きが作れてしまうんです。

「ソ・シ・レ(Gメジャー)」なら、真ん中の「シ」を右隣の「ド」に変えて「ソ・ド・レ(Gsus4)」にするだけ。法則はとてもシンプルです。

3. ここが一番おいしい!sus4を使うタイミング

弾き方は分かりましたが、闇雲に使えばいいというわけではありません。sus4が最も輝く「使いどころ」があります。

それは、「フレーズの終わり間際」や「サビの直前」です。

例えば、曲の最後にジャーンと終わる時。いきなり終わるのではなく、ゴージャスなカーテンコールのように余韻を持たせたい時がありますよね。

そんな時に、このsus4を挟むのです。

あるいは、サビに向かって盛り上がっていく時。「さあ、ここから一番良いところですよ!」と期待感を煽りたい時にも、sus4の「宙ぶらりん感」が絶大な効果を発揮します。

4. 「解決」する快感を味わおう

sus4を使う上で、絶対にセットで覚えておいてほしい鉄則があります。

それは、「吊り上げたら、必ず下ろす」ということ。

先ほど、「sus4は宙ぶらりんな響き」と言いました。人間、宙ぶらりんのままだと落ち着きませんよね?

だから、sus4(ド・ファ・ソ)を弾いた後は、すぐに元の安定したコード(ド・ミ・ソ)に戻ってあげてください

【sus4の黄金パターン】

  1. Csus4(ド・ファ・ソ) =「おっ、何か来るぞ?(緊張)」
  2. C(ド・ミ・ソ) =「ああ、落ち着いた(緩和)」

この「緊張(sus4)→緩和(メジャーコード)」の流れこそが、音楽をドラマチックにする正体です。

これを音楽用語で「解決」と呼びます。

教会で流れる「アーメン」の響きや、結婚式のファンファーレなどを想像してみてください。あの神聖で、心が洗われるような「着地感」は、このsus4からの解決によって作られていることが多いのです。

ポップスでも、バラードのサビ終わりなどで「ジャラ~ン(sus4)……ジャン(解決)」と弾くだけで、一気にプロっぽい深みが出ますよ。

5. まとめ:今日からあなたもアレンジ上手

「難しそう」と思っていたコードネームも、こうして仕組みを知ると、実は指一本の魔法だったことがわかります。

  • 真ん中の音をひとつ右にズラすだけ。
  • 最後は元の音に戻して「解決」させてあげる。

たったこれだけで、いつもの練習曲が驚くほど色彩豊かになります。

「ここはちょっとおしゃれにしたいな」と思ったら、ぜひ遊び心を持ってsus4を差し込んでみてください。きっと、ピアノを弾くのがもっと楽しくなるはずです。


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