ポップスピアノをもっと自由に、もっと表情豊かに弾きたい。そんな方におすすめなのが、「装飾音」を取り入れることです。 今回は、前回の記事「ポップスピアノがもっと楽しくなるアレンジの工夫」の続編として、演奏をぐっとおしゃれにする3つの装飾技法――経過音・グレースノート・上昇フレーズ――をやさしく解説します。
目次
- 装飾音でピアノが変わる!
- 経過音とは?ポップスでの自然な使い方
- グレースノートとは?歌うようなピアノ表現
- 上昇フレーズとは?サビを盛り上げる魔法の一手
- Hanaポップスピアノ教室で装飾をマスターしよう
装飾音でピアノが変わる!
ポップスピアノの魅力は、シンプルなコードやメロディーの中に「遊び」を加えられること。 その“遊び心”を形にするのが、装飾音です。
経過音、グレースノート、上昇フレーズといった小さな動きがあるだけで、同じコード進行でも雰囲気がガラリと変わります。 いわば「話し方の抑揚」のようなもので、音の間に息づかいや温度が生まれるのです。
経過音とは?ポップスでの自然な使い方
経過音とは、2つの主要な音をつなぐ“橋渡し”のような音。 たとえば「C(ド)」と「E(ミ)」をつなぐときに「D(レ)」を入れると、それが経過音になります。
ポップスではこの経過音を入れることで、メロディーや左手のベースラインがより滑らかに聞こえるようになります。 特にバラード系の曲で、メロディーが跳躍しすぎると硬くなる場面に使うと効果的です。
たとえば次のような使い方があります:
- メロディーライン:「ミ → レ → ド」と下降させて柔らかく終わる
- ベースライン:「C → B → A」のように、下行経過音で流れるように進む
コードを変えずに、間に音を“ひとつ加えるだけ”。 これで伴奏がぐっと滑らかになり、ピアノ全体の表情も豊かになります。
コツは「前後の音の間をつなぐ」意識で弾くこと。 強く弾きすぎず、軽く“通り過ぎる”音として入れるのがポイントです。
グレースノートとは?歌うようなピアノ表現
グレースノート(装飾的な短い音)とは、メインの音の直前に「サッ」と入れる短い音のことです。 クラシックにもありますが、ポップスではより感覚的に使われ、「歌の息継ぎ」や「感情表現」のような役割を持ちます。
よく使われるのは以下の2パターン:
- 下から入るグレースノート:ドの前にシを軽く入れる(シ→ド)
- 上から入るグレースノート:ドの前にレを軽く入れる(レ→ド)
ポイントは、あくまで「前置きであり、主役はその後に来る音」だということ。 感覚的には“滑り込む”ように弾くと自然になります。
こうしたグレースノートは、バラードや切ない系のJ-POPなどで特に効果的です。 「アイネクライネ(米津玄師)」や「ハルノヒ(あいみょん)」など、感情をゆっくり乗せたいメロディーで使ってみましょう。
上昇フレーズとは?サビへ繋がる高揚感を演出
上昇フレーズとは、音を徐々に上に進めることで「盛り上がり」「前向きな感じ」「期待感」を生み出すフレーズのことです。
🎹 よくある例:
- ド → レ → ミ → ファ → ソ(5度までの上昇)
- アルペジオ風にコードを上昇(C → E → G → B)
- テンポを少し速めて駆け上がる
たとえば「白日(King Gnu)」などでは、サビ前に上昇するメロディーが緊張感を作り出しています。 ピアノでも同じように、サビ前やCメロ前に使うと、自然に盛り上がる流れが作れます。
アレンジの際は、「どこが盛り上がるポイントか」を意識すると、上昇フレーズを入れる場所も決まりやすくなります。
Hanaポップスピアノ教室で装飾技法を自然に身につけよう
経過音・グレースノート・上昇フレーズは、どれも“弾き方次第で感情が変わる”奥深い技法です。 とはいえ、どこに入れていいか迷ったり、「雰囲気はわかるけど音が決まらない」という悩みも出てきがちです。
Hanaポップスピアノ教室では、ただ技法を教えるだけでなく、
- 🎶「この曲のここに入れると映えるよ」という具体的な提案
- 🎤 ボーカルを意識した自然な装飾の入れ方
- 💡「多すぎず・少なすぎず」のセンスの磨き方
など、“なんとなく”ではなく“感覚として使いこなせるようになる”サポートを大切にしています。
装飾音を使いこなせると、ピアノは一気に「あなたの音」になります。 一緒にピアノアレンジをもっと楽しくしてみませんか?
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まとめ:装飾音でポップスピアノがもっと表情豊かに
経過音・グレースノート・上昇フレーズは、いずれも「少しの音の動きで感情を伝えられる装飾技法」です。 難しそうに見えても、どれも「メロディーの間」や「コードの流れ」を滑らかにするための自然な表現方法です。
この3つを意識的に取り入れることで、同じ曲でも「ただ弾く」から「語りかけるように弾く」演奏へと変わります。 小さな変化が大きな個性に繋がりますので、まずは1つずつ試してみてください!


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