2025.12.22
目次
- 2階建ての家と同じサイズ!?ラトビアに現れた「巨人用ピアノ」
- なぜそんなに大きくしたの?「世界最大」を目指した音楽的な理由
- 弾くのも命がけ?ピアニストが見上げる驚きの構造
- 【動画あり】まるでパイプオルガン。実際のサウンドを聴いてみよう
- まとめ:ピアノの進化は止まらない
ピアノといえば、学校の音楽室にあるグランドピアノを思い浮かべる方が多いと思います。 あれでも十分に大きいですよね。重さは300kg以上、奥行きも2メートル近くあります。
しかし、世界には私たちの常識を覆す「規格外のピアノ」が存在します。
その大きさ、なんと高さ約4.7メートル。 設置されている建物の構造を含めると、見上げる高さは6メートル近くにもなると言われる、まさに「巨人用のピアノ」です。
今回は、北欧ラトビアで生まれた世界最大のピアノ「Klavins(クラビンス) Model 470i」について、その驚きの姿と、あえて巨大化した理由をご紹介します。
2階建ての家と同じサイズ!?ラトビアに現れた「巨人用ピアノ」

この巨大なピアノが設置されているのは、バルト三国の一つ、ラトビアにある「コンサートホール・ラトビヤ(Koncertzāle Latvija)」です。
モデル名は「Klavins Model 470i」。 ドイツ出身のピアノ製作家、デビッド・クラビンス氏によって作られました。
通常のグランドピアノは横に長い形をしていますが、このピアノは壁に埋め込まれたような「縦型」をしています。 見上げると、銀色に輝く長い弦と、巨大な鉄のフレームがむき出しになっており、その威圧感は圧倒的。ピアノというよりは、工場の機械や、現代アートのオブジェのようにも見えます。
その高さ4.7メートルというのは、一般的な住宅の2階の天井付近までの高さに相当します。目の前に立つと、壁そのものが鳴っているような感覚に陥るでしょう。
なぜそんなに大きくしたの?「世界最大」を目指した音楽的な理由
「目立ちたいから大きくしたんでしょ?」 そう思うかもしれませんが、実はこれには純粋かつ物理的な理由があります。
ピアノの音の良し悪しを決める重要な要素の一つには、「弦の長さ(特に低音)」があるのです。
小さいピアノの弱点
一般的なアップライトピアノや小型のグランドピアノでは、低音を出すための弦を「物理的なスペースの限界」に合わせて短くカットし、その分太く巻いて調整しています。しかし、無理に短く太くした弦は、音が濁りやすく、ポーンと鳴らした時の響き(倍音)がどうしても不自然になってしまいます。
「理想の音」を求めた結果の巨大化
製作者のクラビンス氏は考えました。 「弦を短く妥協するのではなく、必要な長さのまま張ったら、最高の音がするのではないか?」
その答えが、この巨大な縦型ピアノです。 弦を一切妥協せずに長く張った結果、低音域の弦は驚くほどの長さになりました。これにより、従来のピアノではあり得ないほどクリアで、深みのある重低音が実現したのです。 このピアノの低音は、鐘の音や、地鳴りのように腹に響くと言われています。
弾くのも命がけ?ピアニストが見上げる驚きの構造
このピアノ、演奏するのも一苦労です。 なにせ高さが数メートルあるため、鍵盤が高い位置にあります。ピアニストは、ステージ上のバルコニーのような専用デッキに階段で登って演奏しなければなりません。
また、弦が剥き出しになっているため、鍵盤を弾くだけでなく、直接手で弦を弾いたり、叩いたりする奏法も可能です。通常のピアノではフタが邪魔をして難しいような実験的な演奏も、このピアノなら自由自在なのです。
【動画あり】まるでパイプオルガン。実際のサウンドを聴いてみよう
百聞は一見に如かず。 実際にこの「Klavins Model 470i」がどんな音を奏でるのか、動画で確認してみましょう。(YouTubeの動画だと、細かいところはわかりにくいですが……)
特に注目していただきたいのが、低音の「伸び」です。 一般的なピアノの「ゴーン」という少し詰まった音とは違い、「ブォーン…」と空気が震えるような、どこまでも透き通った深い音が聴こえるはずです。
いかがでしたか? ピアノというよりは、教会のパイプオルガンや、シンセサイザーのような不思議な響きですよね。これがアコースティック(電気を使わない生楽器)の音だというから驚きです。
まとめ:ピアノの進化は止まらない
ピアノは約300年前に発明されてから、その形はほとんど完成されたと言われてきました。 しかし、「もっと良い音を」「もっと新しい響きを」という情熱が、高さ4.7メートルという常識外れのピアノを生み出しました。
「ピアノはこういう形」という思い込みを捨てた先に、新しい感動がある。 これは、ピアノの演奏や練習にも通じることかもしれませんね。
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