音楽のコード進行をより豊かに、そして表現力豊かにしたいと考えたことはありませんか?そんなときに役立つのが「テンションコード」です。シンプルなコードに少しスパイスを加えるだけで、よりジャズっぽく、よりオシャレな響きを作り出すことができます。本記事では、テンションコードの基本についてわかりやすく解説します。
1. テンションコードとは?
テンション(Tension)とは、「緊張感」という意味ですが、音楽では「基本のコードに付け加える音(拡張音)」を指します。
例えば、Cメジャーコード(C・E・G)に 「9th」「11th」「13th」 などの音を加えることで、より複雑で美しい響きが生まれます。
基本のコード(トライアド)とテンションの関係
基本の三和音
(トライアド)
→ C(ド・ミ・ソ)
テンション音を加えたコード
→ Cmaj9(ド・ミ・ソ・レ)




このように、基本のコードにテンションを加えることで、響きが洗練され、より深みのあるサウンドになります。
2. テンション音の種類
テンションには、主に 9th(ナインス)、11th(イレブンス)、13th(サーティーンス) の3種類があります。
テンション名 | 具体的な音 | 例(Cコードの場合) |
---|---|---|
9th (9) | ルートの9度上(2度と同じ) | D(レ) |
11th (11) | ルートの11度上(4度と同じ) | F(ファ) |
13th (13) | ルートの13度上(6度と同じ) | A(ラ) |
これらの音を追加することで、コードの響きが一気にオシャレになります。
ルートに関する記事はこちら
3. メジャー・マイナー・ドミナントでのテンションの使い方
テンションコードは、コードの種類によって適用できる音が変わります。
① メジャー系のコード
- Cmaj7(ド・ミ・ソ・シ)にテンションを加える
→ 穏やかで洗練された響き

Cmaj7(ド・ミ・ソ・シ)

⇩

Cmaj9
(ド・ミ・ソ・シ・レ)


Cmaj13
(ド・ミ・ソ・シ・ラ)

② マイナー系のコード
- Cm7(ド・ミ♭・ソ・シ♭)にテンションを加える
→ クールで落ち着いた響き

Cm7(ド・ミ♭・ソ・シ♭)

⇩

Cm9
(ド・ミ♭・ソ・シ♭・レ)


Cm11
(ド・ミ♭・ソ・
シ♭・レ・ファ)

③ ドミナント系のコード
- G7(ソ・シ・レ・ファ)にテンションを加える
→ ジャズやブルースでよく使われるオシャレな響き
特に ドミナント7th(G7など) のコードでは、テンションを加えることで緊張感を増し、コード進行がよりダイナミックになります。

G7(ソ・シ・レ・ファ)

⇩

G9
(ソ・シ・レ・ファ・ラ)


G13
(ソ・シ・レ・ファ・ミ)

4. テンションコードを実際に使ってみよう!
例①:C → G → Am → F のシンプルな進行
このコード進行にテンションを加えると、より洗練された響きになります。
元のコード | テンションを加えたコード |
---|---|
C | Cmaj9 |
G | G13 |
Am | Am9 |
F | Fmaj7 |

⇩

このようにテンションを加えることで、より豊かな響きを作り出すことができます。
5. まとめ
テンションコードのポイント
- テンションコードは「9th」「11th」「13th」を加えることで、より豊かな響きを作る。
- メジャーコード、マイナーコード、ドミナントコードで適用できるテンションが異なる。
- 特にジャズやポップスでは、テンションコードがオシャレな雰囲気を作り出す。
- 基本のコード進行に少しテンションを加えるだけで、簡単にアレンジができる!
テンションコードを使うことで、あなたの演奏がより魅力的なものになります。ぜひ、日常のコード演奏に取り入れて、音の変化を楽しんでみてください!
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