2026.03.21

「オクターブが届かないから、この曲は弾けない」「指が短いからピアノに向いていない」と、自分の手のサイズを理由に自信をなくしていませんか。

確かにクラシックの名曲の中には、大きな手が必要なものもあります。しかし、自由度の高いポップスピアノにおいては、手が小さいことは決して致命的な問題ではありません。むしろ、自分に合わせた「音の選び方」を身につけるチャンスでもあります。今回は、無理なく和音を攻略するための3つの工夫を紹介します。

最も低い音と高い音を残して「間引く」

届かない和音に直面したとき、最も有効なのが音を省略する(間引く)ことです。全ての音を無理に鳴らそうとして手を痛める必要はありません。

和音の中で特に重要なのは、一番低い音(ルート音)と一番高い音(メロディや響きの芯)です。この2つさえ鳴っていれば、中間の音を一つ抜いても曲の雰囲気は大きく崩れません。どの音を削れば不自然にならないかを冷静に判断することが、ポップス演奏の知恵といえます。

アルペジオ(ばらし弾き)で優雅に解決する

同時に弾くのが難しい幅の広い和音は、下から上へ順番に弾く「アルペジオ」に置き換えてみましょう。

一瞬だけ時間をずらしてバラバラと弾くことで、手が小さくても全ての音を響かせることが可能です。この手法は、バラード調の曲ではむしろ情緒的な表現として好まれます。「弾けないから諦める」のではなく、「アルペジオにして彩りを加える」という前向きな解釈を取り入れてみてください。

右手と左手で音を分担して負担を減らす

楽譜に書かれている通りに「右手だけでこの和音を弾かなければならない」という決まりはありません。右手が届かない音を左手で代わりに弾いたり、その逆を行ったりすることも立派なテクニックです。

両手の役割を柔軟に入れ替えることで、手首への無理な負担を減らし、安定した音色を出すことができます。自分にとって最も楽な「手の分担」を考えることも、ピアノ上達のプロセスの一つです。

まとめ|自分の手に合わせた「正解」を見つけよう

手の大きさは個性であり、演奏の幅を狭める理由にはなりません。大切なのは、自分の身体の条件に合わせて、いかに心地よく、音楽的に響かせる工夫ができるかです。

まずは届かない音を恐れず、今回紹介したようなアレンジを一つずつ試してみてください。きっと、あなただけの新しい表現が見つかるはずです。


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