サザンオールスターズの楽曲は、日本の音楽シーンにおいて圧倒的な存在感を放っています。その楽曲の魅力は、キャッチーなメロディーとリズミカルな伴奏が織りなす独特のグルーヴにあります。しかし、いざピアノで弾こうとすると、初心者にとっては意外と難しい部分が多いのも事実です。

今回は、大人の初心者でもチャレンジしやすいサザンオールスターズの名曲を紹介しつつ、演奏時に注意すべきポイントや難所の攻略法を解説します。


初心者でも挑戦しやすいサザンの名曲3選

1. いとしのエリー

サザンオールスターズの代表曲ともいえるこの曲は、メロディーが美しく、比較的シンプルなコード進行のため、初心者でも取り組みやすいです。

演奏のポイント:

  • 右手の旋律:シンプルですが、スラーを意識してなめらかに弾くと、曲の雰囲気がより際立ちます。
  • 左手の伴奏:コードのアルペジオを取り入れると、柔らかい響きが出て、原曲の雰囲気に近づきます。ただし、右手の音数も多いので、ピアノを始めたばかりの場合はシンプルな和音のみにしたほうが良いかもしれません。
  • リズムの取り方:元のテンポがゆったりしているので、焦らず丁寧に弾きましょう。16分音符一つ一つが崩れないようにしましょう。

2. 真夏の果実

しっとりとしたバラード曲で、サザンの名曲の中でもピアノ演奏に向いています。比較的ゆっくりしたテンポであるため、初心者でも弾きやすいですが、左手の伴奏を工夫しないと単調になりがちです。

演奏のポイント:

  • シンコペーションに注意:メロディーにシンコペーション(拍の裏でメロディーが入る)が多いため、手拍子を取りながら練習するとリズムがつかみやすくなります。
  • 左手の伴奏をシンプルに:最初はコードのルート音を単音で弾き、慣れてきたらアルペジオやオクターブ奏法を取り入れると、表現力が増します。
  • 音が重くなりすぎないように:バラードなので、ペダルを使いすぎると音が濁ってしまうため、踏みすぎに注意。

3. 涙のキッス

この曲もバラード調で、コード進行がわかりやすく、初心者に向いています。ただし、右手の旋律に細かいリズムの動きがあり、正確に弾くのが難しい部分があります。

演奏のポイント:

  • 右手のリズムを正確に:譜面だけを見て弾くとリズムがずれやすいので、原曲をよく聴いて、フレーズの流れを意識するとよいでしょう。
  • 左手の伴奏の工夫:コードのルート音をしっかり押さえつつ、軽いストライド奏法(低音と高音を交互に弾く)を入れると、シンプルながらリズム感が出ます。
  • 小刻みにダイナミクス(強弱)をつける:全体的なダイナミズムは均一で弾いて問題ありませんが、歌詞の流れに合わせて小刻みに強弱をつけることで、表情豊かに演奏できます。

初心者がサザンの曲を弾くときの共通の課題と対策

1. 右手の旋律のリズムを正確に弾く

サザンオールスターズの楽曲は、歌い回しが特徴的で、楽譜どおりに弾いても「それっぽくならない」と感じることが多いです。

対策

  • 原曲をよく聴いて、メロディーのリズムを体に染み込ませる。
  • メロディーを口ずさみながら弾くと、自然な流れがつかみやすい。
  • メトロノームを使ってゆっくり練習し、正確なリズムを身につける。

2. シンコペーションを意識する

シンコペーションとは、通常の拍の流れとは異なるタイミングで音を強調することです。サザンの楽曲では頻繁に使われるため、リズムがずれやすくなります。

対策

  • 一度メロディーのリズムを手拍子で取る。
  • 8分音符を意識しながら、リズム練習をする。
  • 左手の伴奏と合わせるときに、ゆっくりから始めて徐々にテンポを上げる。

3. 音が重くなりすぎないようにする

ピアノでバラードを弾くと、ペダルを多用しすぎて音が重くなってしまうことがあります。

対策

  • ペダルは小節ごと、あるいはコードごとにしっかり切る意識を持つ。
  • 和音を弾くときは、強く叩かず、指の重みを乗せるように弾く。ベースを担う小指を強めに、親指を弱めに弾くとバランスが良くなることが多い。
  • 右手と左手の音量バランスを意識し、メロディーが埋もれないようにする。

4. 左手の伴奏を効果的に

単純なコードの刻み方だと単調になってしまうので、工夫が必要です。

対策

  • ルート音+5度(CコードならCとG)を基本にすると、厚みが出てきれいに響く。
  • 慣れてきたらアルペジオやシンプルなリズムパターンを加える。
  • 低音を弾きすぎると重くなるので、適度なバランスを取る。同じ音が連続する際は片方の音を軽めにする等、アコースティックで自然な表現を意識する。

まとめ

サザンオールスターズの楽曲は、一見シンプルに聴こえますが、実際に弾いてみると独特のリズム感や表現の難しさに気づくでしょう。しかし、基本的なポイントを押さえながら練習を重ねれば、初心者でも十分に楽しみながら弾けるようになります。

ぜひ、今回紹介したポイントを意識しながら、サザンの名曲にチャレンジしてみてください!

カテゴリー: コラム

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