
ピアノでコード弾きを始めると、「ルート」という言葉をよく耳にすると思います。でも、「ルートって何?」「どうやって使うの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。今回は、コードを弾くうえでとても大切な「ルート」について、初心者向けに分かりやすく解説します。
ルートとは何か?
「ルート(Root)」とは、日本語で「根っこ」という意味があり、コード(和音)の基準となる音のことを指します。コードの土台となる音なので、「ルート音」「ルート・ノート」とも呼ばれます。
たとえば、C(シー)コードの場合:
- Cコードの構成音は「C・E・G(ド・ミ・ソ)」ですが、このうち「ド(C)」がルートです。
- ルートは、コードの名前:ド(C)と一致します。


ドレミとABCの関係についての記事は、こちら
また、**Fコード<F・A・C(ファ・ラ・ド)>なら「F(ファ)」がルート、


**Gコード<G・B・D(ソ・シ・レ)>**なら「G(ソ)」がルートになります。


ルートを意識するとコード弾きがスムーズに!
コードを弾くときに、ルートを意識すると、演奏がグッと安定し、曲の響きがしっかりします。特に、左手の弾き方に影響を与えるので、以下のように活用してみましょう。
① 左手でルートを弾く
初心者の方がコード弾きをするとき、左手はルートの音を弾くのが基本です。たとえば、Cコードを弾く場合:
- 右手で「C・E・G(ド・ミ・ソ)」を押さえる。
- 左手で「C(ド)」を1オクターブ低い位置で弾く。


こうすることで、音に安定感が生まれ、曲全体の響きがよくなります。
② ルートを変えてコードの響きを工夫する(転回形や分数コード)
コードのルートを基準に、音の並びを変えることで、演奏のバリエーションが広がります。
転回形(コードの構成音を並べ替える)
例えば、C(ド)コード<C・E・G(ド・ミ・ソ)>を「E・G・C(ミ・ソ・ド)」の順に並べると「第1転回形」になります。


「G・C・E(ソ・ド・ミ)」の順にすると「第2転回形」です。


分数コード(ルート以外の音をベースにする)
例:「C/G(シー・オン・ジー)」 → ルートが「G(ソ)」のCコード。(第2転回形と同じ)


これらを活用すると、曲の雰囲気がガラッと変わり、より豊かな響きを作ることができます。
ルートを意識すると演奏がもっと楽しくなる!

ルートをしっかり意識して弾くことで、コード弾きがより安定し、表現力もアップします。初心者の方はまず、「左手でルートを弾く」ことから始めてみましょう。
また、コード進行を学ぶ際にも、ルートがどのように動くのかを考えると、より理解が深まります。例えば、C(ド) → F (ファ)→ G (ソ)→ C(ド) というコード進行では、ルート音が「C(ド) → F (ファ)→ G (ソ)→ C(ド)」と移動していることがわかりますね。

このように、ルートを意識するとコードの理解が深まり、演奏がもっと楽しくなります!
ぜひ、コード弾きの練習に取り入れてみてください!