2026.03.20

苦労して一曲仕上げたのに、新しい曲を練習し始めたら前の曲を忘れてしまった。そんな経験をお持ちの方は少なくありません。せっかく身につけた技術や記憶が消えてしまうのは、非常にもったいないことです。

ピアノのレパートリーは、一度弾けるようになったら終わりではなく、定期的に触れることで自分の財産として定着していきます。今回は、日々の練習の中に無理なく組み込める、持ち曲を維持するための仕組みを紹介します。

脳の忘却を防ぐ「メンテナンス練習」の考え方

脳は、新しく入ってきた情報(新曲)を優先的に処理するため、使わなくなった情報(古い曲)は徐々に整理されてしまいます。これを防ぐには、完全に忘れる前に再び刺激を与えるメンテナンス練習が必要です。

一から練習し直すのは大変ですが、記憶が残っているうちに一度通して弾くだけなら、それほど時間はかかりません。忘れるスピードを遅らせるという意識を持つだけで、レパートリーの寿命は劇的に延びます。

週に一度の「復習日」をカレンダーに組み込む

毎日復習するのは負担が大きいため、週に一度だけレパートリーを振り返る日を作るのがおすすめです。例えば、週末の練習の最初や最後に、過去に合格した曲を一通り弾いてみます。

この際、完璧に弾けなくても構いません。苦手だった箇所を確認し、指の動きを思い出させるだけで十分な効果があります。習慣化することで、いつでも誰かの前で披露できる準備が整います。

自分の「レパートリーリスト」を可視化する効果

自分がこれまでに仕上げた曲をリスト化して、ピアノの横やスマホのメモ帳に残しておきましょう。

リストが長くなっていく様子は、あなた自身の成長を視覚的に証明してくれます。復習する曲をリストの中からランダムに選んだり、日付を記録したりすることで、次に何を弾くべきかが明確になり、練習の迷いがなくなります。

練習時間の配分:新曲8割、復習2割の比率

練習のメインはあくまで新しい課題ですが、時間の配分を意識してみましょう。

  • 新曲の練習(8割): 新しいテクニックや譜読みに集中する
  • 持ち曲の維持(2割): 指慣らしとして過去の曲をリラックスして弾く

このように、練習の導入部分に復習を組み込むと、指がほぐれた状態で本番の練習に入れるため、一石二鳥の効果が得られます。

まとめ|弾ける曲が増える喜びが、継続の力になる

一曲一曲を大切に維持していくことは、自分の歴史を積み重ねるような作業です。レパートリーが増え、いつでもお気に入りの曲を奏でられる状態は、ピアノを弾く上での大きな自信に繋がります。

新しい曲に挑戦するワクワク感とともに、これまでの努力の結晶である持ち曲たちも、ぜひ大切に育ててあげてください。


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カテゴリー: コラム

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