音楽を聴いていて「この曲、イントロだけで分かる!」と思った経験はありませんか?イントロというのは曲全体の顔であり、最初の一瞬で聴き手を引き込む役割を果たします。特にサブスク全盛の時代、数秒で「聴き続けたい」と思わせる力がなければ、すぐにスキップされてしまうのが現実です。だからこそ、イントロは音楽における最重要ポイントのひとつと言っても過言ではありません。
今回は「はいよろこんで/こっちのけんと」のピアノイントロに注目し、その魅力を掘り下げていきます。
目次
- イントロの力とは何か?
- 「はいよろこんで/こっちのけんと」という曲
- ピアノイントロの不思議な吸引力
- シンプルなのに奥深いピアノ技法
1.和音とは?
2.分散和音(アルペジオ)とは? - イントロが物語を語る
- Hanaポップスピアノで弾いてみよう
イントロの力とは何か?
イントロは文字通り曲の冒頭部分。音楽においては「第一印象」に相当します。人間関係でも第一印象が重要であるように、曲もイントロで「面白そう!」と思わせられるかが勝負です。
営業マンの「はじめまして」、レストランで最初に出される水やスープ──それと同じくらい、イントロは全体の印象を左右します。イントロが心を掴めば、リスナーは自然と最後まで聴いてくれるのです。
「はいよろこんで/こっちのけんと」という曲
タイトルからして独特で、人懐っこさとユーモアを感じさせるこの楽曲。日常の中にある「やれやれ」と「いいよ!」が交錯するような、ちょっとした人間味がテーマになっているように聴こえます。
その魅力をいち早くリスナーに伝えるのが、冒頭に置かれたピアノイントロです。バンドサウンドで始まるのではなく、あえてピアノで幕を開けることで、聴き手の耳を「ん?」と惹きつけます。この仕掛けが絶妙です。
ピアノイントロの不思議な吸引力
ピアノイントロを耳にした瞬間、多くの人は思わず立ち止まります。派手なフレーズでも難解な和音でもなく、むしろシンプル。それなのに耳に残る。この「不思議な吸引力」こそが魅力です。
音楽心理学では、人間は「規則性と変化のバランス」が取れた音に快感を覚えるとされています。単純に繰り返すだけでは退屈になり、複雑すぎると理解できずに拒否反応が起きる。その中間点にあるのが、この曲のイントロなのです。
シンプルなのに奥深いピアノ技法
この曲のイントロでは「和音」と「分散和音(アルペジオ)」が使われています。
1. 和音とは?
和音とは、2つ以上の音を同時に鳴らすこと。ピアノなら、右手で「ド・ミ・ソ」と3つの鍵盤を同時に押すと、それが和音になります。音が重なり合うことで厚みが生まれ、安心感や力強さを感じさせます。
2. 分散和音(アルペジオ)とは?
一方、分散和音は同じ和音を「同時」ではなく「順番に」弾くこと。例えば「ド・ミ・ソ」をバラバラに弾くと、流れるような響きになります。ギターでジャラーンと弦を鳴らすのに近い効果で、音楽に動きや柔らかさを与えるのです。
このイントロでは、最初に和音を「じゃん」と響かせ、次に分散和音で音を広げていく流れが特徴的。和音で「始まるぞ!」と宣言し、分散和音で「さあ物語の世界へ」と導く。まさに舞台の幕開けのような演出です。
イントロが物語を語る
音楽はしばしば「言葉を持たない物語」と言われます。「はいよろこんで/こっちのけんと」のピアノイントロもまさにその役割を果たしています。
軽快なリズムには日常の忙しさが、やわらかな響きには温もりが込められているように感じられます。イントロの段階で「きっとこの曲は楽しい」と直感させる。これはリスナーへの最高のおもてなしです。
「はいよろこんで/こっちのけんと」のピアノイントロは、和音と分散和音の組み合わせによって、シンプルで親しみやすいながらも奥深い効果を持っています。曲全体の空気感を予告し、聴き手を音楽の世界に引き込む「扉」のような存在です。
普段何気なく聴いている音楽も、こうして少し丁寧に分析してみると新しい発見があります。次に曲を聴くときは、「イントロってこんなに大事なんだ」と思いながら耳を澄ませてみてはいかがでしょうか。
Hanaポップスピアノで弾いてみよう
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