なぜ「ラ=440Hz」なのか。気になって夜しか眠れない。

◆目次

  1. はじめに──“ラ”の響きが世界の基準になった理由を探る
  2. そもそも「ラ=440Hz」とは何か?
  3. バラバラだった調律基準
  4. 最初の公式基準は「ラ=435Hz」
  5. 1834年、シュパイブラーが提出した440Hz案
  6. 1920〜30年代に広がった「ラ = 440Hz」
  7. 実は「432Hz派」もいる?
  8. 結論──音楽の調和を支えた440Hz

1. はじめに──“ラ”の響きが世界の基準になった理由を探る

オーケストラ

オーケストラでは、演奏者全員の調律を合わせるために、「」の音を用います。
厳密にいえば、440Hzです。
オーボエが鳴らした「ラ = 440Hz」を基準に、その他の楽器がチューニングを合わせているのです。

これは何も、オーケストラに限った話ではありません。
たとえばピアノの調律も、440Hzを基準として行われています。

今回は、「ラ=440Hz」という基準が生まれた理由を探ります。


2. そもそも「ラ=440Hz」とは何か?

まず、前提を確認しましょう。

ピアノや他の楽器の調律では標準となっている「ラ=440Hz」という基準。
これは簡単に言えば、「真ん中のラの音を440Hz(1秒間に440回空気を揺らす音の高さ)と決めましょう」というルールのことです。

もし世界中の音楽家が好き勝手に違う高さを“ラ”と呼んでしまったら、一緒に演奏したとき音がズレてしまいますよね。だから「共通のものさし」として440Hzが選ばれた、というわけです。

しかし、ただ共通の基準を設けるという目的だけならば、ラの音は440Hzじゃなくてもいいと思いませんか?
例えば430Hzでも、450Hzでもいいわけです。

それでは、なぜこの周波数が基準として選ばれたのでしょうか?
そして、いつから広まったのでしょうか?

今回は、それらの歴史をじっくり、楽しみながら紐解いていきます。


3. バラバラだった調律基準

昔のヨーロッパでは、都市や教会ごとに“ラ”の高さが違っていました
ある町では「低めのラ」(390Hzくらい)、別の町では「すごく高いラ」(450Hz近く)を使っていたこともありました。

こうなると困るのは歌手や楽器演奏者。ラが高すぎると歌いにくくて声を痛めるし、弦楽器は弦が切れやすくなる。つまり「バラバラ問題」はとても現実的な悩みだったんです。


4. 最初の公式基準は「ラ=435Hz」

そこで1859年、フランス政府が「ラ=435Hz」を国の公式基準にしました。
これは“ディアパゾン・ノルマル(=基準ピッチ)”と呼ばれ、当時としては画期的なものでした。

ただし、ヨーロッパ全体に浸透するまでには時間がかかり、まだ各国バラバラ状態は続きました


5. 1834年、シュパイブラーが提出した440Hz案

一方で、実は1859年より前に「ラ=440Hz」を提唱した人物がいました。
ドイツの科学者ヨハン・ハインリヒ・シュパイブラーです。

彼は、音程計(トノメーター)を発明し、1834年にA = 440Hzを“平均的で妥当な音高”として提案しています。この周波数が、“歌いやすく、楽器も無理がないちょうどいい高さ”とされたんです。

しかし、やはりこの「ラ=440Hz」も広く受け入れられるには至らず、地域差は続きました。


6. 1920〜30年代に広がった「ラ = 440Hz」

20世紀に入り、アメリカの音楽産業が1926年ごろから非公式に「ラ = 440Hz」を採用し始めました。
さらに、1936年にはアメリカ規格協会(ASA)が「ラ = 440Hz」を公式な推奨値として承認しました。

また1939年にはロンドンで開かれた国際会議でA4(真ん中のラ)=440Hzが国際規格として推奨され、それを1955年にISO(国際標準化機構)がISO 16として正式に採用しました。

こうして、楽器製造、演奏、教育などあらゆる面で「ラ = 440Hz」は標準となっていきました。


7. 実は「432Hz派」もいる?

ところで、現代でも一部で話題になるのが「432Hzのラ」です。
これは数学的に美しいとされる「科学的ピッチ」(ド=256Hz、ラ=約430.5Hz)を基にした調律。
支持者の中には「ラは432Hzのほうが自然に響く」「宇宙の調和に合う」などと言う人もいます。

これは科学的に証明されているわけではなく、むしろ信念や趣味の世界の話です。主流の標準にはなっていません。

ただし「ちょっと低めのラは落ち着く」という感覚を持つ人は少なくありません。結局、どちらが正しいというより「使う場面と目的次第」といえるでしょう。


8. 結論──音楽の調和を支えた440Hz

こうしてみると、440Hzは「神秘の数字」というより「みんなが演奏でズレないように選ばれた妥当な高さ」というのが本当のところです。
いわば、世界中の音楽家が持っている“共通の辞書”みたいなもの。

もちろん、音楽は感性の世界なので、時には違う高さで弾いても素敵です。でも、多くの人が440Hzを使っているからこそ、オーケストラやバンドはきれいに一つの響きを作れるのです。

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